政務調査活動方針について

麻生栄作政調会長

 冒頭、異常気象によるこの冬の大雪による雪害に被災農家を始め関係の皆様方に心から御見舞い申し上げます。党を挙げて、引き続き、ご支援することをお約束します。
 また、本日は、年度末、しかも消費増税に伴う駆け込み需要対応並びに価格変更などに伴う各種備えに奔走されている特に小売や流通など影響のある関係業界の皆様方には、多忙を極める中での大会日程設定に対し、お詫び申し上げます。県議会や会場などの都合で日程調整がつかなかったことを私の立場からもお許しを願います。
 では、平成26年の政務活動方針(案)について、御説明します。
 一昨年の安倍政権発足以来、政府与党では一丸となって「デフレからの脱却」に取り組んでまいりました。
 中央では、景気は緩やかではありますが、確実に回復局面に向かっています。
 国会においては、新年度予算が5年ぶりに年度内成立し、戦後3番目に早い成立を見ると共に、先の25年度補正予算とあわせて、日本経済を確かな成長軌道に乗せるうえで、大きな弾みとなります。
 大分県予算も総額5千9百18億2千万円、対前年度で、100億9千4百万円、率にして1,7%の増額予算を県議会において可決したばかりです。これまでの我が党の指摘による行財政改革を通じて、県では、人件費を抑え、事業費では2,8%の増、中でも、投資的経費は、3年ぶりに千3百億円台を上回る積極予算となりました。
 一方、財源では、県税が5年ぶりに1千億円台に回復すると共に財政調整用基金の確保も順調であり、県債残高も8年ぶりに減少、臨時財政対策債を除く実質的な県債残高も6千億円台までに着実に低減が図られ、財政の健全化も推進できております。
 芽生え始めたこの景気の好循環を、都市部から地方へ、大分県内中山間地隅々まで、津々浦々へ、また、大企業から中小企業へ、特に小規模事業者の皆様へと『景気回復の実感をそのお手元に』届ける事が今後の我々の使命です。
 大きな波として押し寄せる少子高齢過疎化は、我が党を支えていただく市町村議員や県議会議員定数も削減せざるを得ない所まで、押し寄せています。一次産業や建設関連業などの担い手をはじめとする深刻化する人材確保問題やTPP交渉、消費税など、本県を取り巻く経済的環境は、激変しております。こうした変化に適切に対応するため、県連では、国の成長戦略を最大限に取り入れながら「若者が活躍し、女性が輝く大分県づくり」を推進することを強力に推し進めます。
 平成26年も、県下各地に出かけ、現場の実感を把握するとともに、5月頃には第1次政策提言をまとめ国の九州地方整備局や農政局、経済産業局などとの協議を行い、例年7月からはじめる100を超える友好団体との意見交換会を少し早めて実施しながら、本県の「新しい成長戦略」を取りまとめ、政府与党及び県に対して10月には27年度予算要望提言を行います。
 年末及び年頭に再度重点要望並びに最重点要望事項を絞込み、復活折衝などに出向き、その実現をめざしたいと考えております。
 具体的なテーマとしては、
先ず、子育て満足度日本一の実現に向け、保育所定員を増やすと共に、今年度新設される保育士確保の為の支援センターの運用支援や病児・病後時保育の拡充並びに整備が決定した情緒障害児の入所治療施設の早期完成・運用開始をすすめ、子育て世代の負担軽減を図ります。
 子育て満足度については、指標の上だけでの満足度のみならず、自然や歴史・地域資源に恵まれた「おんせん県おおいた」独自の幸福度の向上をめざします。
 また、介護保険制度の改正を控え、高齢者の生きがいづくりや安心して暮らせる地域づくりを推進するとともに、高齢者の為の地域包括ケアシステムの全県的な体制整備をすすめます。また、障害者の就労継続支援A型事業所の新設、拡大や障害者の差別をなくす県条例制定或いは議員提案で制定した歯と口腔の健康づくり推進条例に基づく障害者の歯の健診・治療など、障害を持つ方が地域で暮らし働ける社会づくりを推進します。障害者雇用率全国一位の奪還も目指します。
 医療の充実と健康づくりの推進においては、がん対策の推進、医療、看護職員の確保定着および現場復帰を支援する対策を推進するとともに、安心で質の高い医療サービスの充実を図ってまいります。
 安全・安心な暮しの確立にむけて、地域社会の安定と再生を促すまちづくりの推進、犯罪に強い地域社会の形成、快適な交通社会の実現、消費生活の安心や生活衛生の向上を進めます。
 地域生活ついては、産業振興や企業誘致に加え、空き家の活用・観光等による交流人口の増加などの多様な分野を視野に入れ、集落機能の維持、活性化を支援、コミュニティバスや乗合タクシー、離島航路などの地域住民の生活交通手段の維持・確保に対する支援をつづけます。
 特に、小規模集落対策では、地域の要望が多い「里のくらし支援事業」を拡大すると共に、鳥獣害対策でも被害額の減少を目指す新たな取り組みを実施します。
危機管理の強化(防災力・防災機能の強化)も重要です。玉来ダムの早期建設、地震・津波対策を推進、公立、私立学校・私立幼稚園・保育園等の耐震化を促進するとともに、広域救急体制、災害救急体制の整備、治山、治水事業及び急傾斜地対策を推進、河川海岸部・砂防ダム・ため池等の体積土砂の除去、河床の掘削等を進めるとともに、防災拠点の強化を図ってまいります。
 農業では、「農業・農村所得倍増目標10ヵ年戦略」に基づき、力強い経営体の育成に力を注ぎます。
担い手への農地集約の後押しや転作支援が重点テーマとなります。農業用水利施設の保全改修の為、農家負担の軽減や老朽化している県域食肉流通センターの建て替えなども決まり、将来に希望を持てる農業への転換をめざます。
 和食ブームが広がる中、世界農業遺産登録やジオパーク認定を本県農林水産業の付加価値向上につなげます。
 林業振興では、木材価格が幾分回復基調にあるこの機を捉えて、路網整備や高性能機械の導入を支援し、森林の多面的機能を発揮できる造林事業と森林保全整備を後押しします。
 また、水産振興については、漁業後継者の確保や水産資源確保の種苗放流を充実し、養殖漁業の振興対策、飼料高騰対策を推進します。
 次に、商工業では、昨年制定した県中小企業活性化条例に基づき、業績拡大や雇用創出に挑戦して頑張る中小企業を地域と業界をリードする地域牽引企業として育成する新たな取り組みが始ります。中小企業活性化地域フォローアップ会議での提言・ご意見の情報共有をはかり、我々もしっかり応援してまいります。引き続き、中小企業支援体制の整備、商工団体の活性化、地場産業の技術革新、人材の育成、ものづくり事業に対する支援措置を拡充、東九州メディカルバレー構想の推進、地域の特色と強みを生かしたエネルギー産業の育成強化、地熱、太陽光発電の推進、企業誘致の推進、さらには、商業・サービス業の振興、景気・雇用対策と人材育成など、きめ細かな就業支援を充実してまいります。
 ツーリズムの展開については、対前年度2割増の4億7千8百万円の県予算を確保し「日本一のおんせん県おおいた♨味力も満載」を前面に押し出し、JRが来年夏全国で実施する大分フェア・デスティネーションキャンペーンを中心に、全国販促会議や首都圏での広報戦略に力を入れることとなっています。観光業界をはじめ商工会など地域特産品PRや土産品開発を含めて皆様の積極的な参画や活用を求めます。他にも国際競技大会招致によるスポーツツーリズムの推進や下村文部科学大臣から提唱されています東京オリンピック・パラリンピック関連トレーニングセンター施設やキャンプ誘致などの情報収集、アジア地域を対象とした海外プロモーションの展開などによる海外誘客にも力を注いでまいります。
 海外戦略の推進については、先ずは、国際人材の育成が欠かせません。我が党が推し進める世界で活躍できる人材を育成するスーパーグローバルハイスクールに、先日、大分上野丘高校が、指定を受けました。本県の取組みが遅れているユネスコスクールなどの指定も今後の重要課題です。芸術・文化による国際人材の育成、海外ビジネス展開を推進するため、企業における国際人材の育成を進めていきます。グローバル人材育成には、歴史教育も欠かせません。エリートと言われる海外に羽ばたく日本の留学生でさえ、我が国の建国について外国の人に話せないのは、教えてもらっていないからです。近現在の歴史教育も3学期最後に後回しにされ、充分行なわれていません。こうした実態を改善しなければなりません。
 人づくりは、地域振興の原点でもあります。
 教育については、引き続き、改革の手を緩めず、子ども達が持つ無限の可能性を広げ伸ばす智力・徳力・体力向上をめざし、教育県復活を果たします。下村文部科学大臣が昨年視察推奨され、学力向上の成果をあげている豊後高田市のボランティアによる土曜授業「学びの21世紀塾」など、地域ぐるみでの教育に対する取り組みを拡げてまいります。
 特に、世界の人々も認める日本人が持つ素晴らしい精神性、特に自然観・死生観・歴史観を誇りとする教育環境の追求をテーマに、新たな取組みにも着手、挑戦します。
また、高校再編整備計画に基づき、来年4月からの開校準備を進める別府地域、玖珠地域、の新設高校においても、地域の声を充分聞き、それを踏まえた準備を後押しします。
 さらに、教育向上には、公立・私立がお互いに切磋琢磨することが大事であり、引き続き、私学振興を支援してまいります。
 次に、芸術・文化の隆盛とスポーツの振興について、来年春開館する県立美術館の積極的な情報発信を支援し、魅力ある開館記念企画展など、オープンに向けて万全を期して参ります。かねてからの懸案事項でありました「県立武道館」も「スポーツ施設のあり方検討委員会」が立ち上がり、新たな第一歩を歩み始めます。皆様方の引き続きの応援を願います。
 最後に、県政発展の基盤となる社会資本整備については、東九州自動車道も大分〜宮崎間が26年度開通の目処が立ち、心配される福岡県側の事業進捗にも力を入れます。また、中九州横断道路、中津日田道路、大分外郭環状道路をはじめ、地域の道路整備に向けられる切実な要望を踏まえ、必要な投資を惜しむことなく、引き続き、社会資本の整備を求めてまいります。
 あわせて、鉄道、航空機、船、バスなど公共交通機関の利便性向上にむけて、交通ネットワークの充実と地域交通対策の推進に努めてまいります。
さらに、挑戦する大分県づくりにも特別枠予算を組み「新たな政策展開検討事業」を活用して、九州の東に位置する特性を活かした国内、海外への玄関口に着目した第2国土軸構想などの夢の実現へのビジョンも描き始めます。
 なお、景気の腰折れ回避のため、政府予算も県予算も極力早期の執行に努めるとのことであり、市町村でも予算を適正かつ効率的に、早期に執行して頂く事を求めます。事業効果を速やかに県民に還元するよう自民党の県下に張り巡らされた地域支部並びに職域支部の皆様と連携して、その執行状況チェックと事業に対するご協力をお願い申し上げ、平成26年政務調査活動方針案の概要説明とさせて頂きます。